大分県議会活動

平成27年 第4回定例会


2015年12月9日 本会議 一般質問

〔土居議員登壇〕(拍手)

◆土居昌弘議員 皆さん、こんにちは。九番、今議会の一般質問の大トリを務めさせていただきます土居昌弘でございます。大変役不足ではございますが、精いっぱい頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 まずは、大野川上流地域の農業振興についてです。

 竹田市西部の大野川上流地域は、肥沃な耕地、夏場の冷涼な自然条件などに恵まれ、県内最大の高原野菜の生産地となっており、大分県農業にとって極めて重要な地域であります。しかしながら、雨水に依存した慢性的な用水不足の地であることも確かです。

 これを解消し、地域に水を配り、施設園芸などの収益性の高い新たな農業の展開を図るために、大蘇ダムが計画されました。しかし、昭和五十四年の事業着手から既に三十五年以上工事をしてきていますが、いまだ完成しておりません。

 その原因は、阿蘇の火砕流堆積物などから成るダム周辺の地層の一部が粗いため、ダムに水がたまらず、地下に浸透していくからだとされています。

 国は、平成二十二年から三年間、浸透抑制対策工事や利水機能の検証を実施し、平成二十五年度から対策工事に本格着手し、二十五年から七年間で工事を仕上げる計画を組みました。

 こうした一連の対策工事などにより、計画の総事業費は増加し、受益面積も変動することから、事業計画の変更が必要となってきました。

 そこでまず、大蘇ダムについてです。

 国営大野川上流土地改良事業、つまり、大蘇ダムの計画変更について、変更する内容と変更に向けた今後のスケジュールについてお伺いします。

 次に、地元の農家の方々から変更への同意を得るために、この地域の農業ビジョンを明確に示していく必要があると思います。どういうビジョンを提示し、この地域の農業振興を図っていくのか、さらには農業水利施設の活用についての営農指導をどうするのか、以上、県の見解をお伺いしたいと思います。

〔土居議員、対面演壇横の待機席へ移動〕

○麻生栄作副議長 ただいまの土居昌弘君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

〔広瀬知事登壇〕

◎広瀬勝貞知事 土居昌弘議員におかれましては、大蘇ダムに関連するご質問をいただきました。

 まず、私のほうから大野川上流地域の農業振興についてお答えを申し上げ、これからのこの地域の農業振興策等についてお話をさせていただきます。

 大野川上流地域では、高地の冷涼な気候を生かした農業生産が行われておりまして、特に野菜では本県の生産面積の約三割を占める重要な地域となっております。

 現在、大蘇ダムの計画変更手続が進められておりますけれども、大事なことは、今後、大蘇ダムの用水を、高原野菜の産地拡大はもとより、大規模農家の育成や新たな担い手の確保など、この地域の農業のステージアップに向けて、最大限に生かしていくことだと思います。

 露地野菜では、キャベツやスイートコーンなどで大規模な経営が行われておりますけれども、今まで天水に依存してきたことから、計画的な作付ができず、生産が不安定になっております。今後は、安定的な用水供給により、適期の定植や干ばつ時のかん水が可能になりまして、収量、品質向上が図られることになります。

 また、近年、加工・業務用野菜の需要が増大しております。今後は、こうした実需者の業務用ニーズに応じた生産や出荷ができるようになることから、加工用キャベツなどの一大産地として育てていきたいと考えております。

 一方、施設野菜の夏秋トマトにつきましては、既に西日本有数の産地となっておりますけれども、これからは、パイプラインから圧力の高い水がハウス内に直接供給されることになるために、圃場内の加圧ポンプ等が不要となりまして、それだけ省力化とコストダウンが図られると思います。

 また、本県第一号の就農学校である当地域のとまと学校では、卒業生六名が就農し、高い収益を上げておりまして、かんがい施設の広がりとともに、産地拡大を加速できるものと期待をしております。

 こうした将来ビジョンに向けて、現在、適切な水管理による増収効果の実証や、水圧を利用した自走式散水機械の研修などの営農指導を行っているところであります。あわせて、さらなる低コスト化に向けて、ICT活用や機械化一貫体系の普及に取り組んでまいります。

 本年十月に県政ふれあいトークで菅生地区の若手生産者と意見交換を行った際には、「高原野菜のブランド化や販路拡大を図りたい」などの意見が出され、農業振興に対する熱い思いを感じたところであります。

 県としては、こうした地元農家の思いを受けとめまして、本地域が大蘇ダムの用水を活用し、全国のモデル産地となるように、もうかる農業の実現に向けて積極的に支援していきたいと考えております。

 加えて、大蘇ダム完成後の施設管理については、地元の土地改良区の皆さんからも要請をいただいておりますけれども、技術的にしっかりした国による直轄管理となるように、今後も引き続き強く訴えていきたいと思います。

 大蘇ダムの事業計画につきましては、農林水産部長からお答えいたします。

○麻生栄作副議長 尾野農林水産部長。

◎尾野賢治農林水産部長 私からは、計画変更の内容とスケジュールについてお答えをいたします。

 大蘇ダムは、国営事業として実施されておりまして、県は予算承認をいただいた上で毎年度負担金を支出しております。今回の事業計画の変更は、国が平成二十八年度以降の予算確保のため、土地改良法に基づき行うものです。

 変更内容の一点目は、総事業費であります。浸透抑制対策工事分の百二十六億円を含め、変更後は七百二十一億円になります。

 これは平成二十四年十一月に対策工事の受け入れを決定した時点で予定された額でありまして、これにより県や地元竹田市に想定外の新たな負担が生じるものではございません。

 二点目の受益面積につきましては、大分県側はおおむね現行計画どおりの約千六百ヘクタールを確保しますが、熊本県側は草地分が不要となったため、二百六十ヘクタール程度減少をいたします。

 なお、工期についても、これらの変更にあわせ、平成三十一年度までとなりますけれども、これまで地元とお約束をいたしました三十二年度からの用水供給については変更はございません。

 今後のスケジュールについては、年明けから約半年かけて地元の同意をいただき、二十八年内に計画を確定させる予定でございます。

 以上でございます。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 国の直轄管理に関しましては、先日、私ども自由民主党の会派も国のほうに要望してまいりました。引き続き要望を上げていきたいと思っております。

 本日の傍聴には、荻柏原、荻西部、白水、竹田市のそれぞれの土地改良区の理事長を初め、理事の皆さん、それから、ピーマン部会長に荻の後継者団体、あさつゆの会の会長を含め、この地域のあすを担う方々が多くお見えです。

 また、十月には菅生で県政ふれあいトークがございました。知事も述べられましたが、菅生の畑に行って、大根を抜いて、それを知事にはかじって味わっていただきました。その菅生のふれあいトークの皆さんは、十二月に反省会をいたしました。またみんなで集まって、今後の菅生をどうするのかということを一緒に考え、頑張ろうじゃないかと誓い合いました。

 ただいま、この地域への農業支援策と今後のスケジュールが示されました。

 県はもちろんのこと、国や市とも協力して、大蘇ダム完成後にはこの地域を、事業費七百二十一億円かけます。これを生かして、計画的な生産による利益を生み出す大規模な生産地帯にしていただきたい。知事の答弁をおかりしましたら、ステージアップしていただきたいと願っています。

 そのためには、今が一番大事です。農林水産部の総力を挙げて、今後の地域農業のために全力を挙げて支援していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、公共事業の発注についてお伺いします。

 県土木建築部の今年度上半期の目標執行率は七四%と聞いていますが、予算が単年度主義であるため、予算執行が上半期に集中するという面も見えてきます。

 そもそも公共工事は、社会資本整備のみならず、地域経済や県民の雇用に貢献している面もあり、そこで経済効果の早期発現のためにもできるだけ早くというところも大切だと思っております。

 ところが、またその一方で、昨年度改正されました公共工事の品質確保の促進に関する法律などでは、受注業者の週休二日の確保を踏まえた適正な工期設定に努めることが発注者の責務とされ、発注者は債務負担行為の活用などにより発注、施工時期等の平準化に努めるべきだとされております。

 建設業者の中には、無理な工期設定をして受注せざるを得ない状況があるため、土日も工事を行っている現状があります。また、こうした実態は若者の入職減少の要因になっている。若者がなかなか会社に入ってくれない。現状の公共工事の発注は上半期末と年度末に偏っていますので、適正な工期設定により発注を平準化することは、年間を通じて技術者や作業員を生かしていけるとともに、地域の若者の雇用にも貢献できると考えています。

 建設業の職場改善につなげるためにも、私は公共工事の適正な工期の設定、発注の平準化に向けた取り組みが必要であると考えております。

 そこで、このような状況に対して県としてどのように取り組んでいくつもりなのか、お伺いします。

○麻生栄作副議長 進土木建築部長。

◎進秀人土木建築部長 公共工事の発注についてお答えをいたします。

 公共工事の適切な工期設定と発注の平準化は、発注者の重要な責務であると認識をしております。

 このために、まずは当初予算の計画的な執行に努めるとともに、第一・四半期への対策といたしまして、昨年度も三十億円のゼロ県債設定や国の補正予算の積極的な受け入れなどを行っておりまして、端境期の工事量の確保を行ったところでございます。

 一方で、地元調整の難航など不測の事態に伴って発注がおくれ、適切な工期が確保できなくなる工事につきましては、三月の繰越承認を経るまで発注を留保するといったケースも生じております。

 こうした状態を改善するために、本年度は、一部繰越明許費の設定を三月から十一月補正に前倒しをいたしまして、今議会に提案をしております。また、渇水期にしか施工できない河川内工事などに対しましても複数年にわたる債務負担行為の積極的な活用を図ることといたしております。

 これらによりまして、発注の平準化だけではなくて、繰越額の削減、さらには事業効果の早期発現も期待できるというふうに考えてございます。

 今後とも、建設産業の健全な発展などに資するよう、適切な工期の確保と工事発注の平準化に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 直近の帝国データバンクでは、やはり九州地域、建設業の倒産がふえるんじゃないかと見込んでおります。

 企業の経営の健全化や従業員の処遇改善、また、稼働率の向上による機材の有効活用など、適切な工期の設定や施工時期の平準化、これをしていただきたいと思っております。

 財政課の理解のもと、ぜひとも今後も進めていただければなと思っております。

 次の質問にまいります。

 次は、児童虐待についてです。

 先般の報道によりますと、全国の児童相談所が平成二十六年度に対応した児童虐待件数は、前年度から二割増の八万八千九百三十一件で、二十四年連続で過去最高を更新しました。統計の推移を見ると、特に近年はその勢いが加速度的に増しており、事態は深刻ではないかと思っております。

 中でも本県では、やはり過去最高の九百七十件に上る児童虐待が報告され、九州では福岡県に次いで二番目に多い対応件数となっており、改めて驚かされるところでございます。

 そこで、知事は、本県の児童虐待対応件数の増加傾向をどのように捉えているのか。私は、要因や背景を分析し、何らかの対応策を講じることが必要ではないかと感じておりますが、見解をお伺いします。

○麻生栄作副議長 広瀬知事。

◎広瀬勝貞知事 児童虐待は、断じてあってはなりません。

 平成二十三年に、十一月でございましたけれども、別府で発生した母親による四歳の男の子の虐待死亡事件、返す返すも痛ましいものでありました。

 その後、県、市町村など関係機関では、この事件の検証を踏まえまして、総力を挙げて再発防止に取り組んでまいりました。とりわけ、関係機関の連携強化が重要であるとの反省に立ちまして、全ての市町村に設置された保育所や学校、警察、児童相談所などで構成する要保護児童対策地域協議会におきまして、実務者が毎月集まって、支援が必要な家庭の把握や情報共有の徹底を図っているところであります。

 平成二十六年度に児童相談所が対応に当たった九百七十件の内容を見ますと、配偶者間の暴力を子供に目撃させてしまうなどの心理的虐待が四百七十九件とほぼ半数を占めておりまして、近年、ここは大きく増加をしております。

 本県では、関係機関との連携を強化する中、虐待を警察が把握いたしますと、速やかに児童相談所に通告をする仕組みになっておりまして、児童相談所の対応件数の伸びの一因になっているというふうに思います。

 また、近隣住民からのいわゆる泣き声通告も増加しておりますけれども、これは児童虐待を決して見過ごしてはいけないという県民意識の高まりに裏打ちされたものと捉えておりまして、結果として虐待の早期発見や子供の安全確保につながっていると考えております。

 しかしながら、地域にはまだまだ周囲に気づかれていない隠れた虐待もあるのではないかと心配をしております。そこで、警察に加えまして、医療機関による早期発見事例もあることから、虐待の兆候を見逃さないように、医療従事者向けの虐待対応マニュアルの作成、配付や、研修の充実も図っていきたいというふうに思っております。

 また、虐待事案に対応する児童相談所の児童福祉士や臨床心理士をこの四年間で七人増員するなど組織強化にも取り組んでおります。

 加えて、母親の育児不安や孤立を原因とする虐待の防止にもつながる「いつでも子育てホットライン」の相談員を増員いたしまして、二十四時間三百六十五日、相談体制の強化を図って、母親の虐待へのつながりを未然に防止する取り組みをしているところであります。

 本年四月には、虐待などによって医療的ケアが必要な子供に対しまして、心理的治療を行う情緒障害児短期治療施設も開設いたしたところであります。

 ともあれ、児童虐待は官民挙げて社会全体で解決すべき大変重要な課題でありますので、今後とも関係機関の先頭に立って全力で取り組んでまいります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 全力で対策を立てていくと、そして取り組んでいくという決意をいただきました。また、医療機関も児童虐待の発見の場だということで、その体制も築いていくという方針をいただきました。

 ぜひともそれを機能させて、児童虐待、不幸な事件が起こらないようにしていただきたいと思っております。

 また、地域協議会では、それぞれの機関が連携し合っていくということでございます。やはり児童虐待の事件を検証してみますと、関係した機関の連携がうまくいっていないということが多々見受けられます。そこをぜひとも乗り越えていっていただきたいと思っております。

 次に、連携の一つの機関であります警察について聞きたいと思います。

 昨今では、虐待を受けた児童の安全確保のため、やむなく児童相談所が保護した場合に、納得しない保護者が子供を取り返そうと児童相談所に押しかけ、職員が身の危険を感じる対応もしているということを聞いています。

 また、DVや少年非行も絡んで、警察署から児童相談所へ通告される件数も平成二十五年度には本県が九州最多、人口比では神奈川県に次ぐ全国二位の件数に上がるなど、警察との緊密な連携が望まれるケースも頻発しています。先ごろ、警察庁の担当室長も地域の警察と児童相談所との連携強化を求め、児童相談所との人事交流や合同研修の必要性にも言及されています。

 このような状況から、児童虐待対応の最前線となる児童相談所との連携、そして、その機能強化に向けて警察本部ではどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

○麻生栄作副議長 奥野警察本部長。

◎奥野省吾警察本部長 警察と児童相談所との連携についてお答えいたします。

 県警では、虐待を受けている児童を早期に救出保護し、被害の拡大防止を図ることは重要な責務と考えております。そのため、事案を認知した場合、警察本部において二十四時間体制で警察署から事案全件の速報を受け、迅速、的確な措置を講じているところでございます。

 児童虐待事案の対応に当たりましては、児童相談所との連携が極めて重要であることから、相互の情報共有を図るために毎月開催される要保護児童対策地域協議会に加え、年二回の定期連絡会議のほか、個別事案ごとの対策会議を随時開催しているところでございます。

 そのような中、児童の安全確保のために一時保護等を要する事案につきましては、児童相談所に嘱託採用された警察官OB等と連携して対応しているほか、これに納得しない保護者が児童相談所に押しかける事案については、通報を受け、警察官が現場臨場して対応しているところでございます。

 今後、より一層、児童相談所との連携を強化するために、県警としては、現場対応の実践的な合同訓練を実施するとともに、人事交流につきましては、関係部局とその必要性等を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 児童相談所とは定期的な連絡会議やケース会議も開いて連携をとっていくと。さらには、人事交流も検討をしているということでございます。

 ぜひとも、警察の今までの仕事の領域を超えて、福祉の分野まで入って、児童虐待をなくしていただきたいなと思っております。

 警察といいますと、正論を振りかざして悪を駆逐するというようなイメージがございますが、それが常に正しいかどうかという問題がございます。

 体調が悪く、食欲のない人にしっかり食べないとだめよと言うと。また、余命宣告を受けた人にここで負けてはいけませんと。これは確かに正論ではございますが、その前に相手に寄り添ってあげるということはとても大事でございます。

 雨でぬれている人に傘を差してあげるのではなくて、一緒にぬれるように寄り添ってあげられるか、それが福祉の心だと思っています。

 「遠山の金さん」という番組がございますが、金さんは奉行所で裁きをするだけではございません。町民になって、町民と一緒に暮らして寄り添っています。ぜひとも人事交流をして、大分県警の金さん部隊のようなものをつくって、児童虐待に当たっていただければなと思っております。それが児童虐待に限らず、さまざまな分野で大分県のためになると思っていますので、どうぞ前向きなご検討をよろしくお願いいたします。

 次に、その連携の一つとして、市町村との連携、これを聞きたいと思います。

 児童相談所においては、児童虐待の未然防止を第一目的にしていますが、一方で、虐待の再発防止にもかなりの労力を費やしていると聞きます。過去に虐待歴があり、その後の家庭生活について継続指導が必要なケースの対応業務は大変多いそうです。

 このような場合は、より日常的な見守りや相談などが虐待の再発防止に大きな効果があると言われています。したがって、私は児童相談所の専門的な支援に加えて、対象児童や保護者により身近な市町村レベルの相談機能の強化が必要だと考えています。

 県はこのことについてどのように考えているのか見解を求めますとともに、現状における取り組みについてお伺いします。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 市町村との相談体制についてお答えします。

 児童相談所が昨年度、虐待の再発防止のため、家庭への訪問や児童相談所での指導等を行ったケースは四百六十七件であります。

 児童福祉法の改正により、平成十七年四月から市町村が児童相談の一義的窓口として位置づけられましたが、当時は件数も限られ、実質的に児童相談所が対応してきたところであります。そのため、市町村でのノウハウが蓄積されず、十分な技術の習得に至らなかったと考えております。

 その後、先ほど知事が答弁いたしましたように、県内では平成二十三年の別府市での虐待死事件を契機に、虐待リスクを市町村段階で見きわめる力や適切な相談支援技術が重視されてきたところであります。

 このため、県では、児童相談所と市町村との実務型人事交流によりスキルアップを図っており、これまでに五市との間で職員を相互に派遣しています。加えて、短期研修やケース会議での助言なども適宜実施し、市町村の対応力強化を図っております。

 国の有識者検討会では、児童相談所の機能のうち、在宅支援を市町村が担う必要性も議論されておりますので、今後、市町村の機能の充実はますます重要になると考えております。

 引き続き、市町村支援にしっかり取り組んでいきます。

 以上であります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 市町村の支援といいましても、さまざまな支援があると思います。例えば、大分市のようにセンターがあるところと、小さな自治体で社会福祉事務所の職員が一人か二人で対応しているところもございます。専門的な対応がとりづらいというところもございますので、ぜひ職場のレベルアップを図るために専門的な支援ができるようにしていただきたいと思っております。

 また、一時保護も満杯という現状をよく聞きます。ハード面からもそうでし、ソフト面からもやはり抜本的に考えていかなければならないと思っていますので、知事のご答弁にありましたように、ぜひとも全力で対応していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

 次に、精神科救急電話相談センターについてお伺いします。

 精神疾患のある方からの病状の急変への対応相談や、さらにはその家族の方からの電話相談を受け付け、その対応の情報を提供し、また、必要に応じて各医療機関との連携を図り、対象者の社会復帰を支援していくものとして、精神科救急情報センターがあります。

 大分県では、精神科救急医療システム整備事業の一環で、精神科救急電話相談センターを平成十七年十月に設置し、保健所や民間の精神科病院が休診となる休日と夜間の時間帯に緊急的な精神科医療に関する電話相談に応じるほか、必要に応じて医療機関の紹介や受診指導を行っています。

 しかしながら、休日と夜間の電話相談の対応といいましても、休日は九時から二十一時まで、平日の夜間は十七時から二十一時までというのが実態です。

 九州各県の精神科救急情報センター並びに精神医療相談窓口の状況を調査したところ、大分県だけが休日、夜間の相談体制が整っていないということが判明いたしました。精神疾患のある方や家族は、つらい状況を強いられている現状がございます。

 また、その相談体制にも問題はあります。

 ある休日の昼間、精神障がいのある息子さんが暴れ出し、父親は大変困って大分県精神科救急電話相談センターに電話しました。すると、「◯◯病院があります。ご予約はご自分で」という対応です。そこで、急いで紹介された病院に電話しました。すると、その病院の受付は、「救急は受け付けていません。こちらは予約制でありますので、予約をしてください」と、こういう対応でございます。

 県では今、夜間や休日にも救急対応ができる県立の精神科を開設するために、検討委員会をつくり、準備に着手しております。これから先、県立の精神科が開設できたとしたなら、なお一層、電話相談センターの機能を高めていかなければならないのではないかと思っています。

 私は、県立の精神科と電話相談センター、この二つは車の両輪で、どちらかの機能が悪化すれば、精神科救急医療システムは機能しないと考えています。

 県立の精神科の準備は始まりました。その動きに合わせて、この電話相談センターの機能も高めていく必要があるのではないでしょうか。

 精神科救急電話相談センターの相談時間に空白時間があること、また、相談体制そのもののあり方について県はどのように考えているのか、お伺いします。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 精神科救急電話相談センターについてお答えいたします。

 センターにつきましては、平成十七年十月から県精神科病院協会にご協力をいただき、看護師や精神保健福祉士、医師が相談員やオンコール医師として、夜間、休日の緊急的な相談や医療機関の紹介、受診指導を行っています。

 センターの相談対応については、毎年、相談員の研修を実施しているところでありますが、さらなる充実を図っていきたいというふうに考えています。

 また、議員ご指摘のように、平日は夜間十七時から二十一時、休日は九時から二十一時となっており、二十四時間対応はできていない状況にあります。

 これまで家族会の方々からも、夜間、休日に精神状態が不安定になった場合の対応に大きな不安があるため、二十四時間の電話相談体制の整備や、県立精神科病院の設置を早期に実現するよう要望いただいております。

 現在、家族会や民間の精神科病院協会の方々にもご参加いただき、県立精神科の設置に向けた検討を始めたところであります。

 本県の精神科救急医療体制の充実のためには、今、車の両輪というお話がありましたが、ともに二十四時間対応可能な医療機関と電話相談センターとの有機的連携が必要であります。県立精神科の設置とあわせて、センターの機能の充実強化も検討したいと考えております。

 以上であります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 でしたら、中をもう少し詳しく見ていきたいと思うんですが、センターが電話相談を受ける相談内容ですが、昨年度は一体どういう相談内容が多かったのか、お伺いしたいと思います。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 平成二十六年度の相談件数は、千六百三十三件であります。最も多いのが、とにかく話を聞いてほしいというもので千百二十三件、全体の六九%であります。

 次に多いのが、百六十八件の病気や薬の相談、どういう薬を飲んだらいいのかとか、こういう症状なんだけどということだと思いますが、その他、医療機関の紹介をしてほしいというのが六十三件、自殺をしたいという相談が三十一件と続いております。

 ここまでは、いわゆる電話相談として十分機能を果たしているのかなというふうに考えておりますが、こうした中、今議員からご指摘をいただきました受診、入院希望というのが、昨年は二十六件、割合として一・六%であります。

 こうしたものにつきましては、例えば、身体合併の症状があれば、現在ですと大分大学附属病院に受診してもらったりということはできますが、例えば、緊急性を要して、危険で措置入院ができるというのであれば、また対応もできるのですが、そこまでは重篤ではないと、ひどい状態ではないと判断した場合には、どうしても現状では県内に夜間、休日に受け入れが可能な医療機関は、議員おっしゃるとおりありませんので、翌朝まで待ってもらうというケースが出てくる状況にあるというふうに考えております。

 以上であります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 ちょうど今、大分精神障害者就労推進ネットワークでは、緊急医療問題プロジェクトチームを設置して、よりよい精神科救急体制ができるように、具体的な課題を指摘し、提言していこうとしています。そのために、障がいのある人や家族の方々にアンケート調査をしています。十一月末で百五十六件の回答をいただきました。

 精神科救急電話相談センターに関する内容を見てみますと、障がいのある当事者の方は、ちょっと不安になっただけでも相談したいなど、相談相手になったという案件が多く見受けられます。

 一方、家族からは、夜暴れたり、パニックになったりしたことがあるので、診察を依頼しても、当直のナースに電話で指示をするのみで診察をしてくれなかったとかいう、対応の依頼と苦情が寄せられています。

 こういったところをどのように機能させていくか、有機的な結びつきをしていくかというところでございますが、きちんと聞く並びにきちんとつなぐというこの二つの点について、大分県ではどのように考えているのか、そして、どのようにこれを機能させていこうとしているのか、お伺いします。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 お答えいたします。

 今申し上げましたように、きちんと聞くという面については、ある程度できているのかなというふうに考えておりますが、繰り返しになりますが、やはり措置入院に至らなければ、逆に言うと入院できる体制に今ないということであります。

 センターは、皆さんが一番ご心配している入院という面では、十分機能できるような状況下に置かれていないというふうに考えております。

 現在、県立精神科基本構想を検討する委員会を開いております。そこには、家族会の方や民間の病院の方、また、大分大学、我々行政も入っているわけですが、その委員の中からも、やはり電話相談センターのスタッフや設置場所を含む、例えば充実強化などについて意見が出されております。

 それは、先ほど議員が言われたように、県立の精神科をつくれば、二十四時間できるようになれば相談センターも機能する、逆に二十四時間電話相談センターが機能しないと精神科も機能しないという思いだと思います。

 そういった精神科救急医療体制全体のあり方をこの検討委員会で議論したいというふうに考えております。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 今、現状は電話相談センターですけれども、やはり救急情報センターの併設が私は一番いい形だと思っていますので、その辺もぜひ検討していただきたいと思っております。

 また、県立の精神科がその機能を十分に発揮し、役割を果たしていくためにも、民間の病院と病院との連携とか、民間の病院と診療所の連携とか、そういったところはとても重要になってきます。

 県立精神科一カ所だけにその機能が集中するということは、また弊害が起こると思います。それぞれの地域で対応できるように、県全体の連携とシステムをつくり上げていただきたいとあわせてお願いをしておきます。

 次に、最後ですが、障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例(案)についてお伺いします。

 平成二十三年六月に、大分県に暮らす障がいがある方々やその家族の方々、また、障がいのある方々の周りにいる障がいのない方々などが集い、「だれもが安心して暮らせる大分県条例をつくる会」を結成して、もう四年以上がたちます。

 つくる会では、まず県内に居住する千二百人を超える障がいのある方や家族の方からアンケートや聞き取り調査をし、皆さんが持っている切実な願いを集めました。

 ある精神障がいの男性は、アンケートに「父親からおまえのような働きのないやつは死んでしまえと言われたことが、ずっとトラウマになって生きてきました」と書いていました。

 あるお母さんは、重い知的障がいの我が子について、「でき得るならば、私より一日でいいから早く亡くなってほしいと願っている自分に気づいて、何と冷酷な親なのかと自分を責めたことが何度もあります」と答えられました。

 また、ある身体障がいのある若い女性は、つくる会のメンバーに「私を女性として見たことがありますか」と問いかけた上で、「私たちは一人の女性として見られる前に、絶えず、まず障がい者として見られるのです。私たち障がい者が性や恋愛、結婚、出産、子育て等の人間として最も基本的な尊厳にかかわる事柄から排除され続けてきたのは、このようにしか私たちを見ようとしないことにこそ原因があるのではないでしょうか」とも訴えていらっしゃいます。

 こうして集まった数々の声からその願いを形にするため、つくる会では、独自に条例の骨格案の作成に入りました。さらには、それをもとに条例素案をつくって、県内それぞれの地域に出向いていっては素案の住民説明会を開き、県民の声をできる限り反映させるために素案に修正を加えていきました。

 そうして、県議会、平成二十五年第四回定例会に県条例制定を願う二万筆を超える賛同署名を添えて、だれもが安心して暮らせる大分県条例の制定についての請願を提出しました。そして、平成二十六年第一回定例会の最終日には、議会が全会一致で採択したのです。以降、県執行部では条例制定に着手され、福祉保健生活環境委員会では、その策定過程や進捗状況が随時報告されてきました。

 そこで、策定中の条例案について今後の見通しを伺います。また、この条例案はどういう内容でどういった特徴があるものなのか、さらには十一月にパブリックコメント、これは県が条例の議案を議会に上程する前に県民の皆さんから広く意見を聞くということでパブリックコメントをしましたが、どういう意見が多かったのか、その内容についてもお聞かせください。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 パブリックコメントで出した案の名前で言わせていただきますが、障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例(案)ということになっております。お答えいたします。

 まず内容ですが、本条例は、障がいを理由とする差別を解消し、誰もが心豊かに暮らせる共生社会の実現を目的として、基本原則や県及び県民の責務を規定するとともに、相談体制の整備など差別解消を進めるための施策を定めています。

 特徴としては、障がい者及び家族の生きづらさや親亡き後の問題、性、結婚、出産などを障がい者や家族の方からいただいた生の声に基づき記載をした点にあります。

 本条例案につきましては、十一月二十日までの一カ月間、パブリックコメントを実施し、百二十九件の貴重なご意見をいただきました。

 その中には、障がい者差別を禁止するだけではなく、差別が生じないよう啓発、研修の充実が必要といった意見や、条例の趣旨に、特に前文に感銘を受けたなどさまざまな意見をいただいております。

 今後、こうしたご意見も参考にしながら、来年の第一回定例会上程に向け、所要の準備を進めていくとともに、条例案の策定に当たっていただいた障がい者の思いやご意見を肝に銘じ、障がい福祉行政を進めていきたいというふうに考えております。

 以上であります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 でしたら、その条例案について中身を見ていきたいと思っていますが、まず第二章、障がいを理由とする差別の禁止の章の中で、教育における配慮、第十六条があります。

 三ページの右側の列の上のほうでございますが、ここでは障がいのある人への教育支援が述べられていますが、障がいのない子供たちへの教育も重要です。

 オランダなどヨーロッパ諸国では、学校教育の中で共生社会を学びます。学校で全ての人々を包み込む受容というインクルージョンを学ぶ機会があるんです。日本では残念ながら、これができていません。

 ですから、ここ大分県では、全ての児童生徒らを対象にした障がいについての学習の機会をつくるべきだと考えていますが、ご見解をお聞かせください。

○麻生栄作副議長 工藤教育長。

◎工藤利明教育長 県において、全ての児童生徒を対象にした障がいについての学習の機会をつくるべきだというお考えであります。お答えいたします。

 大分県人権教育推進計画によりまして、八つの人権課題の一つに障がい者の人権問題を位置づけて、教職員研修や授業実践に取り組んでおります。

 その中で、障がいのある人もない人もともに生活し、活動ができる社会を目指しているところであります。

 このため、学校教育全体を通して、ユニバーサルデザインの考えを深めるとともに、交流を主体とする学習や車椅子、アイマスクなどの体験学習も実施をしております。

 さらに、国際車いすマラソン大会の開催時には、選手との交流やボランティア活動なども行っているところであります。

 今後も、教育の場としても有効に活用していきたいというふうに考えております。

 以上です。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 障がいのない児童生徒にも、そういう共生を学ばせることはとても重要だと私は思っています。それから障がいのある人もない人もともに暮らせる社会が可能になるんだと思っていますので、ぜひとも引き続き教育のほうをよろしくお願いいたしますとともに、学校現場、このように考えていますので、そのことを反映させていただきたいと思っております。

 次に、第三章、障がいを理由とする差別の解消等を推進するための施策、三ページの右側の列でございますが、さまざま上げられています。

 まとめて説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 第三章についてお答えします。

 第三章では、相談をまず掲げていまして、県に専門相談員を設置しまして、相談を受けることにより第一義的には解決を図りたいというふうに考えております。

 それでも解決できない場合に、調整委員会というものをつくりまして、それにあっせんの申し立てをすることができると。そのあっせんを受けない場合には、さらに知事は勧告、公表することができるというふうに規定しております。

 ただ、我々の思いとしては、できればこの伝家の宝刀は抜きたくないなと。事業者等に粘り強く趣旨をお話しして、ご理解をいただきたいというふうに考えております。

 また、そのためにも、啓発活動や障がいのある人とない人との交流ということが最も大事だというふうに思っていますので、最後のところにそういうことも記載させていただいております。

 以上であります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 その調整委員会ですが、差別の解消、あっせんに当たるという委員会が扱う障がいがある人が抱える問題、この解決策などをぜひとも政策に生かしていきたいと思っているんですが、地域福祉の施策につなげていく必要があると私は考えますが、いかがでしょうか。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 先ほど申し上げましたように、できれば調整委員会にかからずに事業者にご理解いただくというのが最も望ましいわけですが、仮に調整委員会にかかったならば、その問題を広く関係者で共有するとともに、施策にもつなげていきたいと思いますし、また、先ほど専門相談員を設置するというお話をしました。ここに多分いろんな相談が集まってくるんだと思います。

 そこで出てきた課題というのを関係者と情報共有するとともに、例えば、啓発の場合にこういう事例がありましたというふうにお伝えする、事例研究をすると、または施策につなげるということが一番大事なのかなというふうに考えております。

 以上でございます。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 同じく第三章の一番最後四ページの右側の列の下のほうですが、啓発活動の推進等というところで第二十五条があります。

 この条例の実効性を確保するためには、県民全体の理解と協力が必要であり、そのためには周知啓発が重要ですし、条例でうたう世界を求めていこうとすれば、県や市町村職員や、医療、福祉分野の職員の研修が大事だと私は考えています。この点はどうでしょうか。

 また、合理的な配慮と実際に実施する場合を考えると、事業者の理解が必要不可欠でありますが、経済団体等の理解は進んでいるものかどうか、これについてお伺いします。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 今、条例もできれば四月一日施行でつくりたいなと思っていますが、実は来年の四月一日に、まず障害者差別解消法という法律が施行されます。それがありますので、来年の二月にはそのフォーラムを開きたいと思いますので、まずそこで障がい者差別への理解をいただきたいと。

 今回、順調にいって三月議会で条例を可決いただけるならば、何といいましても、やはりこういうものは策定後の実効性というのが一番大事だと思います。つくることも大事であったかもしれませんけど、それよりもいかに実効性を持たせるかということでありますので、また啓発用のリーフレットをつくったり、ホームページでやったり、講演会を開いたりということでやっていきたいと思いますが、特に啓発用のリーフレットをつくる場合に、先ほど議員からもお話がありましたが、例えば、できるならば、私より一日も早く亡くなってほしいとか、女性として見たことがありますかという、いわゆる生の声がありました。

 先ほど生の声を条例に入れたんだというんですけど、やはり法律文書ですからそんなことは書けませんので、そういう気持ちだけを入れさせていただきましたので、そういうことも啓発のパンフレットの中にちゃんと記載しまして、こういう形で障がい者の方が悩んだり、生きづらかったりしているんだというようなことも啓発していきたいというふうに思っています。

 経済団体を初めとして、実際に事業者というのが今からいろいろ、行政もそうなんですが、障がい者とかかわったときに、例えば筆談をしますよとか、いろんなことでかかわってきます。

 今回、検討委員会の中には経済団体の方も入っていただきまして、その中でいろんな議論をさせていただきましたし、経済団体とか、例えば、不動産屋の方とかも入っていただいて、実情もいろいろ聞かせていただきました。かなり理解は進んだんだと思います。

 県のほうでは、そういう検討委員会に入っていない業界の方にも今説明をして、こういうふうになりますと。特に法ができますので、その趣旨も説明しておりますので、そういうことを踏まえながらしっかりやっていきたいと思いますし、今後、国のほうで各事業に対するガイドラインも出てきます。そういうこともしっかり啓発していきたいというふうに考えております。

 以上であります。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 自治体職員の研修についてはどうですか。

○麻生栄作副議長 草野福祉保健部長。

◎草野俊介福祉保健部長 当然行政職員がまず一番大事だと思っておりますので、しっかりやっていきます。

○麻生栄作副議長 土居昌弘君。

◆土居昌弘議員 いずれにしましても、このたびの条例案は、単に国の障害者差別解消法に基づいた条例ではありません。この条例案は、障がいのある人もない人も多くの県民が力を合わせ、心も合わせて、知恵を絞りながらつくろうとしたものです。

 県民の皆様は、県民の全てが自分の問題として感じられ、誰もが当てはまる、自分らしく生きることを後押しする条例を待ち焦がれています。パブリックコメントを終え、今議会で議員から意見を伺い、それから、条例案の最終調整に入っていくんだと思います。ぜひとも、最終の検討を済ませ、よりよい形で一刻も早く議会に議案として上程していただきたいと願っております。

 条例案の前文部分は、つくる会の皆さんが障がいのある方々の声を反映させた大分県独自のすばらしい内容になっていますし、県の責務のところでは、障がいのある人の性や恋愛、結婚、出産、子育てに親亡き後の問題まで取り上げて言及したものは、全国どこを見てもありません。画期的なものです。

 また、この条例案の策定過程も重要でした。県民と行政と議会とがかかわり合ってつくったのは、私は県政史上初めてではないかなと思っています。このことは、今の県民目線の県行政の一つの金字塔だと考えています。

 だからこそ、障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例の制定に大いに期待を寄せている一人でございます。

 障がいのある人もない人も全ての人々を包み込む世界、これが大分県にいつの日か誕生しますことを心底から願って、私の一般質問を終わらせていただきます。

 本日はありがとうございました。

(拍手)